株式会社アルビオン「東北ふるさと市場プログラム Supported by ALBION」

「ふるさと」の名産品を伝えたい!福島・宮城・岩手の高校生のチャレンジをモノづくりのプロが全力でサポート。

株式会社アルビオン
総務部 CSR グループ 係長小池愛美

支援プロジェクトの概要人材育成支援

東北 3 県(福島・宮城・岩手)の高校生を対象に、慣れ親しんだ地域の名産品を自ら選び、自らの手で販売してもらうプログラム。アルビオンの社員が商品選定から販売までに必要なノウハウを事前講座・実習を通じて伝授し、一緒に作り上げていくことを大事にした。参加した高校生が「ふるさと」をもっと好きになり、地元で就労することへの意欲を高めるとともに、モノづくりの流れを学ぶことで将来の仕事に生かしてもらうことを主な目的にした。販売会は 2016 年 7 月に東京で開催した。

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  • Q1プロジェクトの概要を教えてください

    東北 3 県(福島・宮城・岩手)の高校生を対象に、慣れ親しんだ地域の名産品を自ら選び、自らの手で販売してもらうプログラム。アルビオンの社員が商品選定から販売までに必要なノウハウを事前講座・実習を通じて伝授し、一緒に作り上げていくことを大事にした。参加した高校生が「ふるさと」をもっと好きになり、地元で就労することへの意欲を高めるとともに、モノづくりの流れを学ぶことで将来の仕事に生かしてもらうことを主な目的にした。販売会は 2016 年 7 月に東京で開催した。

  • Q2プロジェクトはどのように始まりましたか?

    2011 年 4 月から物資支援や有志社員によるボランティアツアー、支援団体への募金・寄付、復興をテーマにした若手アーティスト作品の巡回展などを実施してきた。
    その過程で、復興に向けてモノづくりを行う地元 NPO がいくつも立ち上がっていく様子が目に飛び込んできた。しかし、販路や品質確保に課題を抱えているケースが少なくなかった。実際に各専門部署の社員が訪問すると、工夫の余地が残されていることがわかった。そこで、「当社らしい支援をしたい」と考えるようになった。
    2013 年、社員がバイヤーとなり宮城県石巻市の名産品や復興関連商品を社内で販売するマルシェを企画。開催当日は、社長自ら被災地域の半被を着て販売するなど大成功に終わり、社内の理解が急速に広まった。
    一方で、社員からは「地元の声を直接聞きたい」という声が寄せられたため、 2014 年からはバイヤーを社員から地域の高校生に変更した。次世代を担う高校生が「ふるさと」のよさを見直し、地元の魅力を商品を通じて直接伝える企画に進化させた。

  • Q3その後、具体的にどのように進めましたか

    当初は 3 県の多くの地域を対象にすることを想定していたが、まず 1 つの地域で成功事例をつくることを重視。食への風評被害に苦しむ福島でプログラムを企画することにした。
    その際、復旧期の物資支援のときから連携していた一般社団法人 Bridge for Fukushima と協力。 同法人は高校生の人材育成に取り組んでおり、高校との信頼関係や参加者募集のノウハウを持っていた。一方、当社はモノづくり・販売のプロだ。双方の強みを生かすかたちで、商品選定から販売までのノウハウを高校生に伝授する「育成」の観点を持つマルシェの企画が成立した。
    その後、岩手・宮城両県にも展開。 2016 年 7 月、高校生 15 人による 3 県合同のマルシェをアルビオン東京本社と丸の内で実施。社員の関心も高く、好評だった。

  • Q4このプロジェクトの企画・立ち上げで工夫されたことについて教えてください

    単なる販売イベントのサポートではなく、「実践」によってマーケティングから宣伝、陳列、接客、経理などまで販売に必要な基礎知識を学んでもらうことを重視。また、商品を完売させることを目標にするのではなく、地域の既存価値を見直し、外部に発信できる力を身につけた上で販売につなげることを大切にした。

  • Q5社内のチーム体制と予算を教えてください

    チーム編成は 10 名。宣伝制作から店舗開発、広報、デザイン、企画、購買、人材開発(販売教育)まで多岐にわたり、事業部長クラスも積極的に関わっている。また、より多くの社員に参画してもらうため、マルシェ開催の度に一部メンバーを各部署の上長が再選出している。背景には、主幹部署の企画や宣伝 PR 、販売部門のスタッフが、復興支援に興味があっても業務との兼ね合いでなかなかボランティアツアーに参加しにくいとの声が当初から挙がっていた。そのため、本業が支援になる活動を設計した経緯がある。
    予算はプログラム全体で約 500 万円。交通費や宿泊費、中間支援団体への委託費などがある。中間支援団体の委託内容は、高校へのプログラムの説明や参加者の募集・名簿管理、事前講座のコーディネート、商品選定のアドバイス、東京への引率だ。

  • Q6立ち上がったプロジェクトを進めていくために具体的に行ったことを教えてください

    在京の企業が現地の高校生と活動するうえで、各県の NPO (中間支援組織)との連携は重要だった。福島の Bridge for Fukushima のほか、岩手では NPO 法人やませデザイン会議、宮城では NPO 法人かぎかっこプロジェクトをそれぞれ選定。保護者や高校側の理解・信頼を得やすい状況をつくり出せた。
    また、卒業後に上京する傾向の強い進学校よりも、地元に残って就職するケースの多い商業高校や水産学校の生徒に重点的に参加してもらった。学校の専攻内容と合致していることから、学校や教師からも多大な協力をいただけた。

  • Q7社員による講座は、具体的にどのような内容ですか

    「マーケティング」「宣伝」「接客」「仕入・経理」の 4 つのテーマを設け、各部署の担当者が講師を担った。実際の商品を例に挙げてシミュレーションも交えながら、実践的な解説を意識した。また講座の後には、高校生が自分たちで選んだ商品について販売目標を設定し、キャッチコピーや陳列方法なども自ら検討した。キャッチコピーの作成については、「言葉の選び方が難しい」と言いながらも、プロのアドバイスで商品の魅力が引き出されていくことに興味津々の様子だった。

  • Q8このほかに、成果を出すために工夫したことはありましたか

    担当の小池ができることとして、事前告知に力を入れた。販売する商品のカタログやポスターを作成し、約 2 週間前から複数回にわたって社内外に告知。またやりっ放しでなく、最終日には修了式を行い、当初決めた目標に対する達成度合いを発表・共有する機会を設けた。それ以外にも、高校生が東京の食事や観光を楽しめるような行程を加えた。せっかく銀座(本社)にお越しいただくので、食事は流行の店を手配し、宿泊先も銀座の中心地を予約。最終日には、観光バスで東京を周遊した。

  • Q9プロジェクトの成果・課題について教えてください

    人材育成支援の一助になっていれば嬉しく思う。商品選定から陳列、プライスカードの制作、会計、販売などまで、事前準備を一貫して体験することによって「新しい興味や得意な分野を開拓できた」といった意見を多くいただいた。他にも、人前で話すことが苦手だった生徒が「売るのが楽しくなった」と話したり、「初めてリーダーとしてまとめ役を務めたが、みんなの協力を得ながら自分でもできると思った」「プライスカードの作成を通じて、自分で工夫して伝える経験ができた」など、新しい自分を発見したような生徒がいた。
    加えて、 自分の生まれ育った地域の名産品を改めて考える機会になり、当初の目的だった「ふるさと」をもっと好きになってもらうことも達成できたと感じている。

    一方、課題としては、プログラムのスケジュールがタイトだったので、 3 県の生徒が交流する時間が少なかったことがある。また、マルシェの終了後に、販売した商品を再度購入できる準備や、各地域へどのように継続的なリターンをもたらすかについて、自治体や NPO と協議をする時間が持てなかった。

  • Q10成果や課題を踏まえ今後の展望について教えてください

    参加いただく高校生や学校、社員の満足度を、今回よりもさらに高められるプログラムに成長させたい。例えば、プログラム後にも継続的に高校をサポートしていくことや、参加地域の自治体・商工会の協力を得ながら商品を製造する地元メーカーにマルシェの様子をフィードバックすることを検討している。今後も継続的に地域と関わっていくことができるプログラムに発展させるとともに、現在の人材・教育の側面に加え、マルシェによる「産業支援」にもつなげていきたいと考えている。

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